無料で使えるプライベート Git リポジトリを共有する

概要

Google Cloud Platform のサービスの一つである Cloud Source Repositories を使って、プライベート Git リポジトリを共有する方法です。Cloud Source Repositories には、リポジトリ数制限の無い無料枠があります。この無料枠を使ってプライベート Git リポジトリを共有します。

目次

確認環境

  • 2018.11.07 現在の Google Cloud Platform

参考情報

解説

Cloud Source Repositories の無料枠

Cloud Source Repositories は、3 つの制限の範囲内では無料になります。

1 つめの制限はユーザー数です。5 ユーザーまでが無料になっています。より厳密に言うと、5 プロジェクトユーザーと書かれています。プロジェクト当たりではなく、あるユーザーが 2 プロジェクトでサービスを使用した場合は 2 プロジェクトユーザーとカウントする様です。ユーザー数のカウントは、ユーザーにアクセス権限を与えた時点で行われるのではなく、リポジトリにアクセスした時点で行われると書かれています。

残りの 2 つは、ストレージ容量の 50GB までという制限と、通信容量の下り 50GB/月 までという制限です。

リポジトリの作成

まずは、管理者権限を持つ Google アカウントでログインし、 Google Cloud Platform のページを開きます。そして、プロジェクトを選択します。(プライベートリポジトリなので諸々が黒塗りになっています。)

プロジェクトが存在しない場合は「新しいプロジェクト」を選択してプロジェクトを作成します。作成したプロジェクトが一覧に表示されますので、プロジェクトを選択します。

プロジェクトが選択された状態で(黒塗り部分)、ツールにある「Source Repositories」を選択します。そこからさらに、「リポジトリ」を選択します。(例では、ピン止めしているので Source Repositories が上にも表示されています。)

リポジトリの一覧が表示される画面になります。この画面で「リポジトリを作成」を選択し、指示に従ってリポジトリを作成します。作成が済むと例の様に一覧に表示されます。(例ではリポジトリを 2 つ作っています。)

アクセス権限の設定

アクセス権限は役割を設定することで行います。役割は複数のアクセス権限を集約しています。

ここでは、リポジトリにアクセスするために 2 つの役割を設定します。1 つはプロジェクトを閲覧する権限を持つ役割です。メンバーがプロジェクトを検索できる様にするために付与します。もう 1 つはリポジトリの操作権限を持つ役割で、読み込みのみか、書き込みも行うかで異なる役割を付与します。

役割の設定は IAM から行います。

IAM の設定画面で「追加」を選択してメンバーを追加します。メンバーに役割を設定して追加すると、一覧に役割が表示されます。

メンバーを追加するときには、プロジェクトに対する役割として閲覧者を選択します。

同様に、ソースに対する役割として Source Repository 読み取りか Source Repository 書き込みを選択します。詳しくは、役割と権限のマトリックス に書かれています。

リポジトリにアクセスする

ここからは追加したメンバーのアカウントでログインして操作します。

まず、プロジェクトを選択します。プロジェクト一覧に表示されない場合には、検索します。プロジェクトに対して閲覧者の役割が与えられていれば表示されます。

プロジェクトが選択された状態で、サービスの一覧から Source Repositories を選択します。そこから、リポジトリを選択します。

リポジトリの一覧が表示されます。一覧の中から、ソースコードを取得したいリポジトリのクローンを選択します。

そうするとリポジトリをクローンするための手順が表示されます。手順に従って行えばクローンされます。デフォルトは Google Cloud SDK を使った手順が表示されますが、Google Cloud SDK をインストールしたくない場合には「手動で生成した認証情報」を選択します。